こゆび手帖

山と毎日とあんなこんな。

立山4泊5日~その3~

とりあえず室堂まで降りてきた。
亀の歩みでストックを付き、道を譲りつつ。


これ以上悪化させるわけにはいかない。
でもなるべく早く歩きたい。
でも、ほんの少しの傾斜でも飛び上がるほど足が痛む。


足を引きずりながら歩く私に、すれ違う人に「痛み止めあるので出しましょうか?」
など人の温かさを感じるような事もあり。


一の越山荘でも、スタッフの方には随分と親切にしていただきました。


普段都会で生活していると、人との関わり合いが煩わしいと思ったりしていたのに。
一人ではやっぱり生きていけないんだな・・なんて思ったり。



降りてきて、さてどうするか・・と言うことになり
せっかく立山まで来たのだから温泉付きの山荘に泊まり翌日は黒部ダム観光でもしようかという事に。


そして立山室堂山荘へ。


一の越では彼と二人だけの部屋だったけど、
こちらでは老夫婦と相部屋でした。



仲の良さそうな御夫婦で、お年もかなり召していたような気がしますが
私から見れば共通の趣味があり、この年齢でも一緒に立山の雄山に登りに来るなんて
羨ましい限り。


翌朝旦那様の方は体調が優れないらしく、
奥様だけが雄山に登ってくるとおっしゃって、部屋を出ていかれました。



私も彼とこんな年齢になるまで仲睦まじく登山に来れたらいいなぁなんて思いながら。


翌朝早朝、山荘の外に出て山の稜線を彼と眺めた。


本当なら今頃あの稜線に立っていたかもしれないのにごめんなさい。
あの稜線から、ご来光を見たかったなぁ。
悔しい思いを口にすることもない彼は優しい。


足の痛みはだいぶマシになり、黒部ダム観光へ。


続く。



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