こゆび手帖

山と毎日とあんなこんな。

飛ばない蝶。

なんとなく今日のデートはダメなような気がしていた。
そういう予感だけは、なぜか私の場合よく当たる。


メールの文面から、調子が悪そうとか、
何かしらの理由がありダメなんだな・・みたいな空気を感じ取った。


だったら、いっそのこと


無理しなくても良いですよ。とメール。


しばらく返事は無かったけど、約束の一時間前になって
やっぱり体調が本調子でないからやめておく旨の返事。


こういう休みの日のキャンセルって
あとはもう待つだけになる。


電話して様子を伺うこともできないし、
体調が悪いのにメールなんか送ったら返事も辛いだろうとか。


こういう時、思うのだけど・・やっぱり不倫なんだな・・と痛感してしまう。
具合が悪くても何かしてあげれることがあるわけでもないし
出来ることと言えば大人しく待つことくらい。


夕方ベランダでボーッとしてたら蝶が居るのに気がついた。
少し近づいてみると、羽は全く傷ついておらず
孵化したてのように色鮮やかだった。


あまりにも綺麗だったので、少し近づいて写真を撮ろうとしたら2.3回羽を羽ばたかせた。
飛んでいくのかな・・と思ったけど飛ぶ様子はない。
気温もだいぶ低くなってきたし、もうすぐ暗くなる。


でも、さっきこっそりベランダをあけて見たら、まだ蝶はそのままの場所に居た。


待つだけしかない私みたい。
なんか淋しい。


×

非ログインユーザーとして返信する